糸井重里
・ほんの指の先みたいな小さい話をしようと思います。
先日、金曜日の夜ですね。
赤城で合宿的なミーティングをやりまして、
夕食のあと、軽めのバーベキューをやりました。
いまはキャンプ用品が発達していてね、
「焚き火台ストーブ」とかいうものがあるんですよ。
かつては焚き火というのは、
それなりの技術が必要だったんだけどね。
これを使えば、上手い下手もなくじゃんじゃん燃える。
ここで、焼きとうもろこしとか、焼きまんじゅうとか、
焼いて焦がしたりしておいしくいただいたんですよ。
食後の遊びのような気分で、軽く焼いて食べたのです。
さて、片付けということになって、
トングやら焼き網やらをひとところにまとめてた。
そのとき、ふと、思ったんですよ。
焚き火台の中では激しい火が燃えてたけど、
この高性能のストーブの外側はどのくらい熱いんだろう?
と、疑問というか、知りたくて、ぼくは、
ちょっとストーブに指先で触れてみ…たつもりが、
もうね、瞬間的に「あ゛ち゛っっっ!!!」と飛び退いた。
保温ポットとかのイメージがあったのかなぁ、
外側はあんまり熱くないような気がしていたんだな。
でも熱かった、すぐに氷で冷やして、
その後のミーティング中ずっと氷水に中指を浸けていた。
もう熱いじゃなくて、痛いになってるわけです。
いつも持ってるロキソニンを飲んで、それには対処して、
さらにリンデロンVsクリームを塗ったのでありました。
で、結論から言いますと、氷水に1時間も浸けていたのが、
最高に適切な治療だったらしくて、痛みもなくなり、
大きな水ぶくれもしだいに凹んで平らになり、
いまじゃ中指の先はギター弾きのように固くなってます。
そして、いま静かに思っているのは、こういうことです。
指先もじぶんの身の内なのに、なんで考えなしに、
熱いかどうかわからないものに触らせるんだろう、と。
人間の指先というのは、ちょっと他人なのかしらん?
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
たいへんに小さい話をいたしましたが、わたしは元気です。
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